栄養学が進んでできたおかげで、テレビでも健康雑誌でも「体に良い食べ物」がたくさん取り上げられています。
さまざまな生活習慣病に悩まされている人々は、こうした情報を参考に、健康な食生活をしようと、工夫をしているようです。
テレビ紹介される「体に良い食べ物」の情報番組では、被験者に何日かその食べ物を食べてもらい、血液の流や、体表温度の変化などを調べ、「確かに効果ありますね」と言う司会者のコメント入りで番組が進行してゆきます。
翌日の全国のスーパーマーケットからはアッという間に、その「体に良い食べ物」が売り切れてしまうのですから、テレビの影響はすごいものです。しかし、そのうち番組で紹介された食べ物の話題は消えてゆき、忘れられた頃に新しい「体に良い食べ物」が紹介され、それが繰り返されます。
確かに私たちの体を維持するために、良い食べ物を摂るということは、とても大事なことですが、その根本となる栄養のしくみを知らずに、テレビや健康雑誌で取り上げられる食べ物を、次々に並べていっても、一向に生活習慣病は治りません。
どうでしょうか。
実は、私たちがもとめている「体に良い食べ物」というものは、身体全体のしくみを支える総合的なものとしてとらえられたものでなければなりません。
今までの栄養学や医学の考え方ではあまり省みられることのなかったミネラル。
実は、ミネラルこそが栄養の源になる最小の単位であり、人体全体を考える上で、もっともの大事な要素なのです。
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私たちの体を作っている五大要素として、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、そして、ミネラル(無機質)があります。
ミネラルというのは、土壌の中にある無機物のことで、中学校で習った元素のことです。このミネラルは私たちの体の一部を作っているとても重要な物質なのです。
人間の身体の96%は、炭素、水素、酸素、窒素の4つの主要元素でできています。この4つの主要元素を除いた残りの元素がミネラルと呼ばれています。
人体に必要なミネラルとして最近の栄養学であげられているのは、カルシウム、リン、硫酸、カリウム、ナトリウム、塩素、マグネシウムを常量ミネラルとし、鉄、亜鉛、マンガン、銅、セレン、ヨウ素、モリブデン、クロム、コバルトの16種類に加え最近では、微量元素の分析法が進歩した結果、フッ素、ケイ素、ニッケル、砒素、スズ、リチウム、ゲルマニウム、臭素、ルビジウム、パラジウム、カドミウム、鉛など損保化の微量元素も必須ミネラルであると考えられるようになってきました。
私はさらに、チタン、バナジウム、タングステン、白金などの微量元素も、人体にとって重要な必須ミネラルであると考えています。簡単水に溶けないので使っていないだけと考えています。
こららのミネラルは、体内に取り込まれてさまざまな活動をします。
体液や細胞の酸性とアルカリ性のバランスの調整、細胞のイオン交換の調整、筋肉や神経の働きの調整など、あらゆる生体機能に関わっているのです。微量元素は代謝をになる酵素の中にあって微量でも重要です。でも科学のメスが入っていません。ここに人類科学史上の大きな落とし穴がありました。
結局はビタミンとともに、常量ミネラルは酵素の外にあって、微量元素はその中にあって、炭水化物やタンパク質、脂質などから人体維持に必要な物質を生み出したり、エネルギーを作り出す代謝という仕事にも関わっているとなる訳です。
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生命維持には不可欠なとても大事な栄養素ですが、私たちにとって必要なミネラルの量はごく微量です。
今までの栄養学や医学の研究は、タンパク質、脂質、炭水化物などの主要栄養物が中心でした。さらに、ビタミンについて研究が進み、さらざまな疾病とビタミンとの関係が研究されるようになり、人々の健康に大いに寄与するようになりました。
しかし、人体の中に微量に摂り入れられているミネラルについては、その測定が難しいことから、あまり省みられることはありませんでした。
むしろカドミウム中毒や水銀中毒のような、ミネラルの多量摂取による害の研究が進み、逆にミネラルが人体にもたらす利益のほうの研究は遅れていたといわざるを得ません。
そうしたミネラル研究の遅れにもかかわらず、カルシウムや鉄分などの一部のミネラルが人体にとって大変重要であるということは、カルシウムや鉄分などの一部のミネラルが人体にとって大変重要であるということは、昔から知られていました。加齢とともに骨が弱くなってさまざまな障害が起きるのはカルシウム不足であり、女性に多い貧血による障害を改善するのに鉄分の摂取が有効であることは広く知られているところです。
今でもよく知られていないのは、食べ物への含有量の少ない微量元素ミネラルの働きです。中学校の元素表で習ったので名前だけは知っているものの、さまざまな微量元素ミネラルが人体の中で大事な働きをしているということはあまり知られていません。
患者の健康をあずかる医師の側でも、微量元素ミネラルが不足した場合にどういった障害をきたすかを知っている人は、ほんの一握りしかいないのが現状です。
しかし、こうした微量ミネラルをバランスよく人体に与えることで、さまざまな生活習慣病が改善されているというのは、まぎれもない事実です。
体内にごくわずかしか存在していないことで計量が難しかったことから、その効果について省みられてこなかったミネラルの働きに光をあてることで、今まであきらめていたさまざまな病気が改善されてゆくことを、私は数々の実例の中で確認してきました。
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火山地帯に位置する秘本は数多い温泉に恵まれています。温泉がさまざまな疾病に効果があるということは昔から知られており、温泉の成分表にも「リウマチに効果がある」「皮膚病に効果がある」「婦人病に効果がある」などと記載されています。
こうした温泉の成分は地表の中の岩石の成分が地下水に溶けて、マグマによって熱せられらものですので、さまざまな元素がイオンの形で水に溶けています。
太古の地球で生物が誕生するために最初に必要だったのは、これらの元素(ミネラル)でした。
地球が冷え始めた原始の大気は、アンモニア、メタン、水素の混合ガスでした。これらを原料として有機物を生み出してきたのが、以前はカミナリなどの自然現象といわれ、今では岩石(微量元素)の上にある微量元素(金属)の触媒作用であったといわれています。さらにこうして作られた有機物を再合成する働きも微量元素の触媒作用なのです。
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ミネラル(微量元素)は、生命の発生に絶対必要な要因で、いわば命の素であったわけです。
分子生物学的には、遺伝子が一次タンパク(構造酵素)を作り、その一次タンパクが数十個集まって二次タンパク(これも酵素)を作り代謝をおこないます。遺伝子からいきなりインシュリン、GOT、GPT、SODなどの生理活性物質が作られるわけではありません。
遺伝子から作られる何十万種類もある一次タンパクの研究はノーベル賞をもらった田中耕一さんの作った分析機ではじめて研究できるのです。一次タンパクは、微量元素ミネラルを数個持っていますが、タンパク質の種類ごとに特有のミネラルを持っているいます。このミネラルが欠けると、タンパク質は構造的に激しい分子振動に耐えられなくなり、触媒機能を果たせなくなるのではないかと考えられます。
生物はその発生にあたってさまざまなミネラルを利用しています。たとえば植物にとってもっとも大事な光合成というメカニズムを生み出すためには、数種類の微量ミネラルを必要とします。
原生動物が生まれて、細胞による代謝活動を開始するようになると、タンパク質による酵素が活躍します。さらに植物の消化や排泄、エネルギーの発生などに必要なこれらの酵素を働かせるためには、補酵素という触媒物質が必要になります。
補酵素は細胞にスイッチを入れたり切ったりする働きをしますが、ビタミンとミネラルがその役割を担っています。
ビタミンやミネラルが欠乏すると、酵素が十分に活動できなくなります。
ビタミンの中で補酵素として重要なのはビタミンB群です。そしてミネラルではマグネシウムと亜鉛がもっとも重要です。
マグネシウムの場合は約300種類の酵素の働きを助けており、亜鉛の場合は約250種類の酵素の働きを助けています。
太古の地球に散らばっていた元素はこうして、生物の生成を助け、エネルギーを生み出して生物として活動する力を与えてきたのです。
やがて腔腸動物のような動物が生まれるようになると、海水そのものを血液の代わりに利用して身体全体の代謝をおこない始めます。海水にふんだんに含まれているミネラルによって、自らの細胞を活動させ、植物の消化と排泄をおこない、体を動かして移動するという活動を開始したのです。
地表に散らばっているさまざまな元素がとけ込んでいるのが海水ですから、海水そのものを利用して必要なミネラルを摂取するという原始動物の生態は、とても合理的なものであるということがいえるでしょう。
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